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2026ソウル訪問記② 「価値観変わった」「今後も親交」 参加者同士の結びつき強固に

全国ピッチコンテスト「NIKKEI THE PITCH GROWTH」に参加した企業を集めて実施した今回の韓国訪問は、日本とは異なる経済環境を知る機会となった。企業間の連携を深める意味でも意義あるものとなった。参加した7企業の代表者に感想を聞いた。

吉尾勇太 株式会社KAMAMESHI 副代表
吉尾勇太 株式会社KAMAMESHI 副代表

国や企業の成長戦略が鮮明でかつ力強く、電子・半導体産業を中心としたAI技術の高さと、開発・事業化のスピード感は想像以上だった。またそれを支えるエコシステムを体感できた。一方で、人々や文化に触れることで、韓国に対する価値観がより肯定的に変化したことも大きな収穫だった。

今後の経営や事業展開に生かせる多くの示唆を得た有意義な訪問だった。現地企業およびスタートアップとの繋がりを深め、今後のビジネスに生かしたい。

株式会社KAMAMESHI 2023年設立。日本製鉄発のスタートアップ。設備・部品・商品等の提供システム・プラットフォームの開発、運営。NIKKEI THE PITCH GROWTH 2025-2026グランプリ受賞。

https://kamameshi.com/
伊藤紗会 和布刈(めかり)神社 権禰宜(ごんねぎ)
伊藤紗会 和布刈(めかり)神社 権禰宜(ごんねぎ)

「自分の強みは何か」。韓国での視察を通じて改めて向き合った問いである。訪問先の企業は自社の経験や現在地、ビジョンを明確に語っていた。相手を深く理解し、複数の接点を見出そうとする姿勢も印象的だった。

日本から参加したスタートアップ企業は、規模はまだ小さくとも、それぞれに強い独自性を持ち、視線はすでに世界へ向いていた。自分たちの強みを見つけ、言葉にし、誰かに届けようとしている。その姿は日韓ともに共通といえる。感動の多い研修だった。

和布刈神社 西暦200年創建。北九州市門司区、関門海峡を望む地に鎮座する神社。海洋散骨事業を展開し、新しい弔いを創造するとともに、神社の担い手不足解消など、神社運営の革新に挑んでいる。

https://www.mekarijinja.com/
森正 AOI Biosciences株式会社 研究開発部門長
森正 AOI Biosciences株式会社 研究開発部門長

韓国の現状をマクロな視点から深く捉える有意義な訪問となった。現在の世界情勢において、韓国と連携し相互発展を図る重要性を肌で学ぶと同時に、日本人の慎重な国民性のままでは、世界からますます引き離されるという強い危機感を抱いた。

だからこそ、今回の視察で出会えた魅力的なメンバーへの期待は大きい。彼らのような挑戦者が増えることこそが日本の未来を拓く鍵になる。今後も継続的に親交を深めたい。この視察を診断事業の韓国進出への足掛かりとし、AOIバイオの将来の発展につなげたい。

AOI Biosciences株式会社 2019年設立。「人々の当り前の健康が脅かされない世界」を目指し、自己免疫疾患の課題解決に向け、早期診断を実現するネオセルフ理論に基づく検査・創薬技術と、副作用の少ないアロステリック創薬技術の2つの独自プラットフォーム事業を展開している。

https://www.aoibio.com/
樋口真士 株式会社樋口電子 専務取締役
樋口真士 株式会社樋口電子 専務取締役

AI・半導体・ロボットなど先端産業への大規模な投資と、政府・企業・VCが一体となった産業育成の仕組みを学んだ。一方で、PoCから量産までを国内で完結させる国家戦略が進められており、日本企業が製造受託で参入するハードルの高さも実感した。

海外の技術を追い求めるのではなく、日本が強みとする少量多品種・手加工の価値をさらに高め、AIを手段として活用しながら、人が最大限に活きる製造の実現を目指すべきであると再認識した。

株式会社樋口電子 1996年創業。少量多品種・手加工に特化した製造BPO「TESHIGOTOでんき+」を展開し、製造インフラを手加工から作り直し、人が最大限に活きる製造の実現を目指している。

https://www.higuchi-ele.com/
松川力也 株式会社RESTA 代表取締役
松川力也 株式会社RESTA 代表取締役

LGやHANCOM、ESTをはじめ、現地VCやKOTRA、スタートアップとの交流を通じて、韓国企業の意思決定と事業化のスピードを体感した。特に「まずやってみる」という文化や、技術力だけでなく資本力、人脈、アライアンスを活用して事業を成長させる姿勢が印象的だった。今後はフィジカルAIやディープテック、防衛分野などの成長領域にも注目したい。

世界の変化の速さと、海外市場に直接触れることの重要性を改めて実感した。現地で得た学びや繋がりを、今後の経営や新たな事業展開に生かしたい。

株式会社RESTA 2022年設立。福島県を拠点に、障害者の就労支援と企業の障害者雇用支援に取り組む福祉ベンチャー企業。主力事業として、通所とオンライン支援を組み合わせた就労移行支援事業所を運営。

https://corp.resta-career.com/
小池勇琉 株式会社TrueCamera 代表取締役
小池勇琉 株式会社TrueCamera 代表取締役

自らの視点を世界規模に広めるべきだと確信する3日間だった。韓国も日本と同じ人口減少や地方の過疎化という問題を抱えながら、隣国の日本はもちろん中国、米国、すべてがアクセスできる市場であり、さらに顧客を拡大していこうというハングリー精神がひしひしと感じられた。

その大きな市場は防衛と戦争が大きく影響していることも実感した。最後の戦争被爆地、長崎のベンチャー企業として世界の市場に何を売るか、考え続けたい。

株式会社TrueCamera 2026年設立。撮影した写真をNFTにするカメラアプリで偽画像対策を行う。NIKKEI THE PITCH九州大会出場の合同会社型DAOえぬじーからのスピンアウト企業。

https://truecamera.studio.site/
橋本季和子 株式会社ACTA PLUS 共同代表・代表取締役
橋本季和子 株式会社ACTA PLUS 共同代表・代表取締役

視察先企業が事業と直接関連する場面は少なかったが、共通して韓国企業のビジネススタンスが特に印象的だった。ことAI産業においては、大手の技術者が退社し、大手の課題を解決するプロダクトを開発し、古巣に対して売り込むことも少なくないそうだ。結果、一緒に成長を遂げ、業界の成長に寄与している。

建前よりも痒いところに手が届くソリューションを、持ち前のパリパリ(早く早く)精神で突破していく。ハングリー精神に勝るものはないのだと感じた。

株式会社ACTA PLUS 2024年創業。約600名のアーティストとのネットワークを持ち、持続可能性の正論を憧れに変えるアート事業として、作品制作や空間演出、イベント企画を展開。これまで累計6万人に体験を提供。

https://acta-plus.com/