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日本発AIも世界で存在感 ① ~NIKKEI THE PITCH Challenger

日本経済新聞社の「オープンイノベーションフェスティバル Final」で初日6日に開かれた「NIKKEI THE PITCH Challenger(NTPチャレンジャー)」では国内のAI関連のスタートアップ経営者らが登壇した。日本らしい使い勝手の良いAIサービスが次々に生まれており、世界でも存在感を発揮しそうだ。本稿ではその中から、wevnalの取り組みを紹介する。

「AIエージェントはすでに人間のパフォーマンスを超えた」

次世代型チャットボットや電話AIエージェント『BOTCHAN AICALL』など、『BOTCHAN』シリーズを提供する。
次世代型チャットボットや電話AIエージェント『BOTCHAN AICALL』など、『BOTCHAN』シリーズを提供する。

「EC業界では電話注文で人間のオペレーターの注文完了率が45%だったのに対して、私たちのAIのサービスでは57%で、すでに人間のパフォーマンスを超えることができた」とwevnalの森川智貴AIエージェント事業開発部 部長は強調した。wevnalは最新AIを使った次世代型チャットボット「BOTCHAN」シリーズが数多くの会社に採用されている。NTPチャレンジャーでのプレゼンにおいて詳しく説明された「BOTCHAN AICALL」は顧客満足度を高めながら自社の業務を大幅に効率化できるサービスとして導入が急拡大している。会場内の展示ブースでも多くの参加者が集まり、詳しく説明に耳を傾けたり、デモ体験をしたりしていた。

wevnalのブースでは数多くの大企業やスタートアップの幹部らが説明を聞きに訪れた
wevnalのブースでは数多くの大企業やスタートアップの幹部らが説明を聞きに訪れた

同社の森川氏はプレゼンで「あるサービスをやめたいという顧客からの電話に対して、本人を確認して、やめたい理由を聞いて、丁寧に接客対応していくような人間のオペレーターにしかできなかった役割までAIエージェントができるようになっている」と語った。コールセンターでのオペレーターの接客業務は1兆2000億円市場とされるが、チャットボットでの機械的な音声対応は全体の1%に過ぎないという。従来の機械音声では顧客対応の品質レベルが低くてなかなか導入が進んでいないからだ。ただ、カスハラなどもあり接客対応者の離職率が高いことも大きな課題になっており、AIを活用して接客の質を向上させることが求められていた。

wevnalの強みとしては「実際にAICALLと人間のオペレーターの二つを組み合わせて使い、そのやり取りを日々、データとして分析して改善するPDCAサイクルを高速で回していることだ。これによりサービスのレベルを大きく改善できている」という。

wevnalでは創業者の磯山博文氏が主力のBOTCHANシリーズの事業拡大に向けて強いチームづくりをしており、積極的な採用をしている
wevnalでは創業者の磯山博文氏が主力のBOTCHANシリーズの事業拡大に向けて強いチームづくりをしており、積極的な採用をしている

wevnalは現在、代表取締役である磯山博文氏が11年に仲間2人とともに創業したデジタル広告マーケティング企業だった。BOTCHANシリーズでは同社が長年培ってきたノウハウや知見を活用しており、導入企業がブランド体験をより良くしてコンバージョン率(CVR)を高める結果にこだわっている。今後もBOTCHANシリーズをより使いやすいサービスとして改善し、「人とテクノロジーで情報を紡ぎ、日常にワクワクを」という同社のミッションを実現したい考えだ。特に優秀な人材の採用に積極的で、強いチームづくりでの手腕には定評がある。